うまくいった時こそコンピテンシーに基づいた振り返りをしよう。オリンピックと人材開発

コンピテンシー
この記事を書いた人
Nagami@Aldoni Inc.

事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年たずさわった経験を活かして独立。人事領域全般のコンサルティングを主な事業としているアルドーニ株式会社の代表。

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リオデジャネイロオリンピックで、日本選手が大活躍しています。テレビ番組を観るのが好きな私は、毎晩遅くまで試合を観戦しているから寝不足気味です(笑)。そもそもオリンピックに出場できるだけの実力がある、という時点で相当の努力をされており、実力も間違いないものでしょう。ただ、観戦する側からすれば、メダルをとったという結果やそれを放映するニュースによって関心度がさらに高まるのも事実です。

成功した時こそ、その原因の分析を

今回のオリンピックのように明確に成果が出た時こそ(まだ全種目が終了したわけではないので断定はできませんが、そう言える状況ではあると個人的には思います)、なぜそのような成果が出たのかをしっかり分析することが重要でしょう。

「よかった、よかった、オリンピック盛り上がったねぇ!」というのは視聴者の観点。選手や選手をサポートしていた監督・コーチにとっては、なぜそれがうまくいったのかを分析する=行動特性を確定することが次につながると思います。私は、スポーツについては全くの門外漢なので、専門的な分析については言及できませんが、練習内容や、何かあった時のメンタルバランスのとり方など、様々な成功要因があるはずです。それは選手だけではなく、指導する監督やコーチも同様です。どういうアドバイスをどんなタイミングでしたことで、成果が出たのか、さらに、同じことを行った時に選手による違いはどうだったのかを振り返りましょう!

自分の当たり前は他人の当たり前ではない

何かを振り返るときに、「これは当たり前のことだから関係ないだろう」と切り捨ててはいけません。自分にとっての当たり前が他人にとっての当たり前ではないからです。例えば、ラグビーでフリーキックを行う前の「振り」は、本人にとってはそれをすることで「平常状態」に気持ちをもっていくことができ、緊張することなく実力どおりのキックができるという結果を生み出します。いつも行っている、「当たり前」のことなのでこれを成功要因からはずしがちですが、他の人から見ればそうとは限らないのです。

そうやって結果やその過程を振り返って時に出てくる「気づき」が、成功要因であり、これからも取り組む(継続する)べきものとなります。そうやって、何をすることで再現できるのか=良い成績・結果が残せるのかが明確になります。

今回のオリンピックについては、明らかに「何かをした後である」=「既に行ったこと」をクリアにさえすればよいので、実行するためのハードルも低いです。まさに、良いサイクルを定着させる最大のチャンスです。

コンピテンシーは再現性がもとめられる

これはスポーツだけではなく、ビジネスでも同様です。企業の評価制度の中に「コンピテンシー」を取り入れているところも多いかと思います。コンピテンシーとは「ある職務や役割において成果を発揮する行動特性」のことで、「起業家精神を持っている」「自己学習能力が高い」といった7~10個のものを各企業で定義しています。

もともと学歴や知能レベルが同等の外交官が、駐在先によって成果に格差が付くのはなぜかのかを、1973年にハーバード大学のマクレランド教授が調査したところ、「学歴や知能はあまり関係なく高い業績を出す人にはいくつか共通の行動特性がある」と判明したことがコンピテンシーのはじまりです。

例えば、今年度の営業成績が良かった社員Aがいたとして、その原因が何だったのかを明確にしないと次につながりません。「1件の大口顧客に当たったから」だとしたら、なぜその大口顧客に当たったのかを分析する必要があります。A君の人並以上の営業提案能力によるものか、あるいは偶然問い合わせを受けたのがA君だったためそのまま売り上げにつながったのか。結果が同じでも過程の違いによって、対応方法が全く異なります。

偶然だったとすれば、偶然が無い場合はどうすればよいのかを分析することになります。

営業提案能力が高いというならば、それが具体的にはどんなアクションなのかを分析し、それは他の人にも適用できるものかどうかを考えることができます。これがクリアになれば、A君だけではなく他の人も同じような(それ以上の)結果を出せる可能性が出てきます。

つまり、再現性がある、というのがコンピテンシー評価の大きな特徴というか肝です。「再現性」は言い換えれば、『「既に行ったこと」をクリアにして、もう一度できるようにする』ことです。

<2017年1月19日追記>

私自身の「再現性」について言及しています。

年末にわざわざ4か月を振り返るのは多少意味がある理由。再現性が持てるようにするために
今年ももうすぐ終わりですね。9月に独立してから、もうすぐ4か月になります。全てではないにしても、自分がやりたいことも少しずつできているところもあり、来年にむけての抱負(?)のようなことも、今月上旬に申.....
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