【ATD2019】フィードバックがネガティブなものではなく、ギフトとして捉えられるようにするふるまいとは

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「フィードバック」は、評価サイクルだけではなく、日常の業務の中でも定着しつつあるアクションでしょう。ATD2019においてもフィードバックに関するセッションは数多く設けられており、私もいくつかのセッションに出席しました。そこで得たことや考察をまとめておきたいと思います。

フィードバックはギフト

フィードバックにネガティブなイメージを持つ方は、過去に以下のような経験があるからではないかと思います。

  • ふるまいについて言及された
  • 何らかの判断をされた
  • 攻撃的なコメントを受けた

これは全てNGなフィードバックであり、留意すべき点は以下の通りです。

  • まず言っている内容を受け入れる
  • どう助ければよいのかorサポートすればよいのかを想定して聴いている

フィードバックそのものが失敗するケースもあり、それは方法だけではなく人選にも原因があるようです。

  • すべてのテーマを対象にしてしまう。
    • ←フィードバックするテーマはフォーカスすべき
  • フィードバックを行うべき人の選定を間違えている。何をすればよいのか知らない
    • ←ある程度フィードバックについてトレーニングを受けていることが肝要。誰でもすぐにできるわけではない
    • ←本人に考えてもらうような質問のやり方、呼び水を与えるような問いかけ方が重要。
  • 「大丈夫?どうしたの?」とたずねてしまう
    • ←なにができるのか?にフォーカスする
  • 評価イベントととらえてしまっている
    • ←ラーニングを支援する継続的プロセスとしてとらえる

ポテンシャルを認識して、他人を助けようとする時にフィードバックは「ギフト」となります。限界点があったとしてもそれを明らかにして、解決策を一緒に作り上げることで納得感があった時とも言えます。また、成功パターンについては、何が上手くいくきっかけだったかといったことを意図的に質問することで、成功体験の再生につながるようにしないといけません。

SU415 – Why Feedback Fails, and What You Can Do About It

Yes,but ・・・は混乱の元

提案に対して、「確かに。でも・・・」という言い方を日本人は多く使う傾向がありますが(笑)、これはフィードバックにおいては混乱を招くだけなのでやめましょう。

それよりも、「radical candor(徹底した率直さ)」を貫くことが重要です。具体的には、「Yes and 質問」、すなわち「そうですね。それならば・・・・はどうでしょう?」というように、会話をさらに進展させる流れは、コラボレーションしていると認識し、どちらも「自分事」ととらえることができると思います。

他人の感情の動きはコントロールできない、という当たり前のことを再認識すべきでしょう。

このセッションは、the second city worksによる即興劇によって例示がされたので、かなり腹落ち度が高かったです。

M315 – Why Feedback Fails, and What You Can Do About It

フィードバックは上司からも求める

参加したセッションについて共有するミーティングを、ラーニングチーム内で毎晩のように行っていました。その中で出てきた「フィードバック」に関するコメントです。

  • フィードバックを自分から積極的に取りに行く、求める姿勢を持つ「Seekers」であった方がよい。これは、通常フィードバックを行う上司側も「自分をどう見てるか」といったことを部下(スタッフ)にフィードバックを求める、といったことも含まれる。むしろ、上司がSeekerになることでそれが部下にも波及する、ともいえる。
  • 5:1くらいの割合でポジティブなことをかなり多めに伝える
  • フィードバックのテーマは限定する。(1 bite size is the right size)
  • 事実に基づいたフィードバックをする。
  • 忙しいからといって後回りにしてはダメ。
  • ミレニアム世代はフィードバックを常に求める傾向。
  • フィードバックは行動変容に紐づけられるべき。
  • フィードバックも勿論大切だが、どちらかというとthinkingを重要視したほうが良い。

表現は違えど考えは同じ

こうやって見直してみると、「フィードバック」について言っていることに違いがあるというより、スピーカーによって表現の違いはあるものの、同じことを述べられていたなぁということを再認識しました。

一度にいろいろな内容をフィードバックするのではなく、テーマはできるだけしぼる。そのため、フィードバックの頻度がそれなりに多くなることが前提となる。感情ではなく事実に基づき、傾聴を心がける。まずは話している内容を受け入れた上で、どのようにサポートできるのかという視点を持つ。「答えを与える」というより「一緒に考える」ことを軸におくことによって、フィードバックを受けた側は、それを「ギフト」として受け取れるようになる。

なかなか奥が深いです。これが簡単にできれば、こういったセッションが数多くあるわけではないので(笑)、まずは意識して行動することが最初にできることではないかと思います。

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