マイクロラーニングはお手軽でかつ効果高そう。その実践経験。

ATD
この記事を書いた人
Nagami@Aldoni Inc.

事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年たずさわった経験を活かして独立。人事領域全般のコンサルティングを主な事業としているアルドーニ株式会社の代表。

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ATD人材育成国際会議という、人材開発関連のカンファレンス&展示会が年に1回アメリカで開催されます。だいたい毎年5月中に開催され、2016年はデンバーでした。そこで、最新の人材開発の事例やトレンド情報を得ることができるため、日本からも150名以上の方々が参加しています。私も、2013年と2015年に参加したことがあります。来年(2017年)は行こうと思っています。

そのATDに関して、ある研修会社が6月に開催していた「帰国報告会」に出席しました。いろいろなトレンドの紹介があったのですが、その中で今回の独立に関連するタスクで私も経験した「マイクロラーニング」についてご紹介したいと思います。

マイクロラーニングだと学習内容を一つに限定して短時間で学べる

いわゆるE-ラーニングと呼ばれるオンラインでの学習というのは、30分から1時間くらいの内容であることが多いです。しかし、このマイクロラーニングは「人の集中力が発揮されるのは90秒」ということも考慮して、「4分以内で受講完了できるコンテンツ」だそうです。そのため、学ぶ内容は一つのみ。それこそ、「Excelで円グラフを作成する方法」「取引先とタクシーに乗るときの席順」といったように、何かに明確にフォーカスしたものだそうです。

マイクロラーニングはコンテンツとして扱う範囲を最小化して、動画・Wordファイル・パワーポイントなどで作成すればOK。質を追求するよりも、コンテンツの数を充実させることにフォーカスをおいたほうがよいらしい。

たしかに、e-ラーニングはコンテンツの開発(何を伝えるかというよりも、画像の動作やバックミュージック、セリフといったe-ラーニング特有な部分)に時間がかかるので、時間をかけて作ったりした割りには中身が陳腐化して使えなくなる時期(賞味期限?)が早い・・・というイメージを個人的には持っています。そのため、そういった開発時間を最大限短縮して、質は若干目をつぶりつつもラインナップの充実をはかろうという発想は好きです。

知りたい時は、最大の学ぶチャンス

何かを事前に学んでおけば、きっとどこかで役に立つから・・・という観点で学ぶものは、なかなか身につかないと実感しています。「今後、海外のスタッフとコミュニケーションをとるかもしれないから、英語を勉強しておこう」という状況よりも、「海外スタッフに予算の件を明後日説得しないといけないから、英語でディスカッションできるようになりたい」という切羽詰まった時のほうが、同じ英会話レッスンを受けるにしても、姿勢というか熱心さが全然違います。これは、私も似たような経験があります(笑)。

私がマイクロラーニングをこれでもか!と実践したケース

このWebサイトの作成は、まさに「マイクロラーニング」の果てしない繰り返しでした。そもそも、Webサイトを自分で開発したことなどなかったので、レンタルサーバーって?そこにWordpressをインストールするのはともかく、そもそもWordpressって何?ってところからスタートしました。Wordpressには「テーマ」というテンプレートがあり、それをカスタマイズしていくことで、Webサイトをつくることができます。

ある程度はパラメータ設定のようなもので対応できるのですが、そのやり方そのものが直観でできるようなものでもない。その都度、Google先生で調べると、いろんな方がブログで体験談をアップしていたり、開発元のサイトなどあらゆる情報がたくさん出てきます。ここから、明らかに参考になりそうなサイトをみて、実践してみる→できているかどうか確認する→必要があれば修正する。その繰り返し。

さらには、調べていくとカスタマイズではできない部分が出てくることも・・・。例えば、トップページ右側の[「人気記事」に下線を引く]という設定。

20160803_1

↑赤枠で囲っている黒下線のことです

その場合は、対応策の検討から調査開始。その結果、別のプラグインと呼ばれる「ソフト」をインストールして「機能拡張」をはかったり、あるいはソースコードを追記したり。ソースコードに関しては、当然、検索して何をコピーすればよいのかを探し出す(笑)。

こうして何度も「小さな学ぶ内容」を定義し、それに対する学習コンテンツを探し出し、実際に「小さな学ぶ内容」を学習(+実践)する・・・ということを何度も繰り返した結果がこのページというわけです。

マイクロラーニングに関しては、来年のATDでどんな事例が発表されるか楽しみです。また、この仕組みを入れてみたい!という企業がありましたら、是非ともご連絡を。一緒にやってみましょう!!

<2017年5月31日追記>

5月21日~24日にアトランタで開催されたATD2017にて、マイクロラーニングに関するいくつかのセッションに出席しました。その内容をまとめています。

<ATD2017>Microlearning(マイクロラーニング)は学習方法の一つ。高速にPDCAサイクルを回し続けることが最重要
アトランタで開催されていたATD2017も終了し、私も昨日(5/26)帰国しました。今回は事前の準備も、(私としてはしっかりと)行っていたこともあり、充実かつハードな4日間でした。現地での滞在様子はこ.....

<2019年8月2日追記>

ATD2019ではマイクロラーニングをどう活用するのか、その実践結果から得たことなどが共有されていました。

【ATD2019】マイクロラーニング・ニューロサイエンスの動向などATD2019雑感
1ヶ月以上前のことになると、記憶も薄れてきます。「脳が2週間後に記憶しているのは10%程度」と話されていたセッションがあったので、今となっては5%程度だとしても致し方ないのか(笑)。今まで取り上げた内.....
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