人事担当者のSNSアカウントが炎上する原因を考えてみる

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SNSは、企業や個人のブランディングに有効なツールとして広く利用されています。特に、新卒採用においては、採用担当者が自社の魅力や採用情報を発信することで、学生とのコミュニケーションや志望度向上に影響を及ぼすと考えられます。

しかし、最近では、人事/採用担当者のSNSアカウントが炎上するケースが相次いでいます。「定期的に発生している」と言っても過言ではないでしょう。

例えば、「給与や待遇で会社を選ぶ人とは働きたくない」というコメントを記載したポスト、学生の質問に対して上から目線で返答するポスト、採用プロセスの中で得た住所情報を不適切な用途に流用していることを、あたかも「業務上必要な調査」であると「アピール」しているポストなどが批判を浴びました。これが、社名や採用担当者(場合によっては責任者)であることがわかる氏名が表示されているSNSアカウントで行われていたので、一気に拡散するだけでなく、あらゆる角度からのコメントが噴出した次第です。

SNSアカウント炎上の原因

人事担当者のSNSアカウントが炎上する原因は、以下の3つに分類されると考えています。

自己中心的な発信姿勢

人事担当者は、自分が所属する企業や業界の情報に精通しているという自負があります。そのため、自分の知識や経験をSNSで発信することで、学生や他社の人事担当者から一目置かれていると思い込んでしまうことがあります。しかし、その発信内容が自分本位や偏見に基づいていたり、他者の感情や立場を考慮していなかったりすると、結果として反感を買うことになります。

他者への配慮の欠如

自分のSNSアカウントを見てくれるのは、主に自社に興味を持つ学生や同業者だと思っているかもしれません。しかし、SNSは誰でも閲覧できるサイトであることが多く、自分が想定・意図していない相手にも見られる可能性があります。例えば、自社の社員や取引先、メディアなどが自分のツイートを見た場合、どんな印象を持つだろうか? といった視点を考慮しないで発信した結果、企業や個人のイメージダウンにつながる可能性が出てきます。

SNSリテラシーの不足

一部の採用担当者はSNSを採用活動の一環として利用していますが、それだけではなく、個人的な所感や日常の出来事も投稿しています。その際に、プライベートとビジネスの境界線を明確に引くことができているでしょうか? 

SNSは便利なツールである反面、誤解やトラブルを招くリスクも高いです。そのリスクを管理するためには、SNSリテラシーが必要です。発信者と同じ業界や職種にたずさわっている方であれば、表現に問題があったとしても「たぶんこういう意味合いなんだろうな」というのは推察できる人もいます。しかし、そういった「身内やそれに近い方々」以外の場合、ほとんどは「文字通りの解釈」しかできないため、投稿者にとって意図していないことが伝わってしまう可能性が高まります。

「給与や待遇で会社を選ぶ人とは働きたくない」というツイートは、会社を選ぶ際に、「処遇面のことばかり気にする人」よりも、「会社の事業内容やどんな仕事につくのかといった観点を重視している人」に応募してきてほしい(=一緒に働きたい)ということを意図していたのだろうということは、人事担当であれば容易に推察できます。しかし、記載表現内容に「稚拙」なものがあり、誤解というか炎上を生み出したのだろうと私は理解しています。

以上のように、人事担当者のSNSアカウントが炎上する原因は、自分の発言がどのように受け取られるかを常に意識しないことにあります。採用担当者がSNSを採用活動のツールとして利用する際には、学生や社会に対して誠実で尊敬できる姿勢を示すことが重要です。

SNSアカウント炎上の回避策

回避策としては「人事担当者としてSNSアカウントを持たない」のが間違いないです。ただ、それでは、本来の利便性も失われてしまうわけで、根本的な解決かもしれませんが、「そうじゃない」感もあると思います。端的に申し上げれば、上記に記載した原因になるようなことに留意して運用することだと考えます。

ただ、それ以外にも「自社や関係者のSNSアカウントを定期的にチェックし、炎上の兆候や批判的なコメントを早期に発見し、場合によっては削除や修正を行う」といったことも有益でしょう。不幸にして炎上してしまった際は、会社として迅速かつ適切に対応することが重要です。「個人が行ったことなので会社としては何も対応せず放置」というのは、「2次災害」に近いものが発生すると思います。

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