その仕事は本当にフルタイム勤務ではないと成り立たないのか?失注ケースの再来

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この記事を書いた人
Nagami@Aldoni Inc.

事業会社、コンサルティングファームの両面から人事に20年たずさわった経験を活かして独立。人事領域全般のコンサルティングを主な事業としているアルドーニ株式会社の代表。

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先月末で終了した仕事があった一方、ありがたいことに、今月に入ってから2つの仕事がスタートしました。しかも、ここ数日は旧知の方々から「お問い合わせ」をもらい、うれしい悲鳴というのはまさにこのような状況なのかもしれません。

その一方、「成功」とは言えなかったケースもありました。具体的には「スタートアップ企業へのアプローチ」でした。私が自社の魅力をお伝え出来なかったというのが、大きな原因でしょう。その一方、以前、別の記事で書いた内容の「再来」とも思えることもありました。

フルタイム勤務を希望される

とあるスタートアップ企業で、人事業務の支援についての提案機会がありました。業務内容や自分の経歴に関してはとてもフィットしていました。先方もそのように感じていたようです。ただし、「フルタイムでの勤務」が条件でした。「同時に複数の会社で働く」ことを目的に独立した私にとって、それは受け入れられない条件でした。そして、これは今回が初めてではなく、何度目かの出来事です。

そういった事情もあり、結果的にこの話は見送りとなりました。正確には「現時点では、フルタイムで勤務することを必須要件としたい」ということでしたが・・・。

先方のご意向なので、それは致し方ないのですが、そうなると以下の2つの点が気になるところです。

その1:現時点でフルタイムでやるべき仕事はあるのか?

その会社に限って言えば、人事専任者は現時点ではおらず、社長やCXOが兼務で対応しているとのこと。そういった仕事を全部引き受けて、さらに+αの仕事をするとしても、すぐにフルタイムで人事専任者を立てないと事業にネガティブな影響を及ぼすような状況なのでしょうか?たぶん違うでしょう。そうだとすれば、現時点で既にとんでもないことになっているはずです。

「とにかく人事担当者が会社にいて、何かあるときにすぐに対応してくれればよい」というのが、ホンネだと推察します。具体的に「どんな業務(例:評価制度の設計、マネジャーの育成支援など)を、どのくらいの期間をかけて、どの程度の工数(週にXX日)が必要なのか」を分解してみるという発想が無いのだと思います。

その2:採用マーケットを自分たちで狭めていないのか?

また、「フルタイムで勤務する人事マネジャーレベルの適切な報酬」が出せるならばともかく、たいていのスタートアップ企業はそこまでの予算を持っていない(持てない)ケースが多いでしょう。

いろいろ話を伺っていると、「転職Webサイトなどで、潜在的候補者のスカウトなどをそれなりに行って」から既に半年くらい経過した時期に私と会ったようです。年収を意図的に下げて転職しようとするケースは、滅多にないでしょう。それでもなお、その会社の事業に共感したり惚れこんだり・・・という方がいらっしゃったならば、既に充足していたかもしれません。

フルタイムにこだわり、さらにマーケットを下回る報酬という「有能な人材を得る条件が欠けている」状況のために、自ら「選べる人材」の選択肢を大幅に減らしていると思います。

再度スタートアップ企業に問いたいこと

今まで、同じようなことを何度か経験しました。そうなると、「人事専任者の採用を検討しているスタートアップ企業」に再度問いたいことはこの2つです。

  • その仕事は、同一人物が週5勤務しないと成り立たないことでしょうか?

  • 勤務条件のバリアが無くなることで、新たなマーケットが得られませんか?

詳細は、↓の記事も参照していただけると幸いです。

フルタイム以外の働き方を受け入れることで採用マーケットは拡大できる。働くスタイルを自ら選択する時代になろうとしている
副業(複業)については、このサイトでも何度か扱ってきました。週5勤務ではない働き方をしつつ、別に何らかの仕事を持つという考え方です。こういった話題は、「現在は週5勤務の方」が何らかの事情や意思によって.....

また、私のイメージする働き方とそのように考えている理由について述べています。

プロフェッショナルなパートタイマーが人事をリード・展開します
複(副)業についても、少しずつ定着してきたといえます。もともと私が独立(さらに法人化)したのも「同時に3社で働けるような環境をつくる」というのが目的でした。それは今も変わっていません。実際にやってみる.....

働く側のマインドは少しづつ変わってきています。中・大企業は、役割の定義ができあがっているところもあり、その中の一部において、外部リソースを使ってビジネスを展開することが定着しているところが多いです。次はそういった環境が、企業規模に関係なく広がっていく段階にきていると思います。

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